六畳辛話大系

「あなたは運命を信じますか?」といういかにも安い文句を投げかけたい。
これ絶対当たらないだろと思うようなネット広告の占いみたいな文句を。
占うのに1000円から2000円ぐらいボッタくるようなネットの占いの話はともかく、僕は運命は信じない。
信じたところで何のメリットもないからだ。

運命を神様に変えても同じことをいうだろう。
神様なんて信じない。
寺社仏閣巡りが趣味の人間だとは到底思えないような発言であるが、信じたところで救われる見込みもないのでやはりメリットはない。
寺社仏閣でおみくじがあれば必ず引き、やれ大吉だやれ小吉だなんて、一喜一憂している人間とは到底思えないだろうが、信じないのである。
最近引いた恋愛おみくじで、他に気を移すと凶運を招くって、今の俺じゃん!とか思ってる人間もまた同じ人なのである。
だって、脈無いどころか連絡すらないんだもん。無理無理。

今回誕生日を迎えるに当たって、友人と賭けた。
あの子から誕生日おめでとうが来るか。
僕は一笑して、来るはずがない。と答えた。
内心期待してないと言ったら、嘘だ。
心の底かどこかでは期待している自分がいる。

結果は、来るはずもなかった。
それはそうだ。来るはすがない。
運命なんてなかった。
運命なんて、コロッセオで猛獣に弄ばれ死にゆく闘士のように観客に嘲笑いされながら消えて仕舞えばいい。
そして、ずっと六畳の一室に囚われていればいい。